« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年9月

宇宙船と日記編47少女の夢

あらすじ:水晶人形に倒される巨大イカ。星庵心は意識を失ってしまう。

 お越し下さいましてありがとうございます。たまに倒れたりして更新は不定期ですが、お暇なときはどうぞお立ち寄り下さい。
 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。 
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編47

 風が流れる。強い風が余分な闇を払っていく。
 目の前に残ったのは、細く、けれど、しっかりと形の整った文字の列。
 日付ごとにびっしりと書かれた予定と出来事。
 毎日行う、基礎体力をつけるための運動。
 毎日世界から伝えられる科学的な調査や研究。
 それは彼女が望む、ひとつのことへの道しるべ。
 自分の住む星を宇宙から見るため。
 いつか必ず、宇宙へ行くためのスケジュール。
 だから、クラインさんが許せなかったんだ。
 自分が見たくてたまらなかったものを、目の前にぶら下げて、簡単に取り上げようとする人が。

続きを読む "宇宙船と日記編47少女の夢"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編46遠慮無し…

あらすじ:赤い水晶人形から三人の搭載者が出てくる。その内の少年と何らかの確執がある様子の町田。なんとな~くそれを眺めていた星庵心は、ゆらの意識がクラインを攻撃するのを止めようとするが。

 いつもお越し下さいましてありがとうございます。初めて覗いてくださった方、はじめまして。
 更新は不定期ですが、コツコツ書いておりますので、お暇なときはどうぞお立ち寄り下さい。
 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。 
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←ウェブ小説のランキングボタンです。お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編46

 腕に衝撃が伝わる。床に響き渡る、破砕音。
 吐き出す息が荒い。体の力が抜けきってしまったみたいだ。
 赤い布。
 巨大イカの足に、赤い水晶人形の布が巻き付いている。
 その足から少し離れた場所に、クラインさん達がいる。
 どうやら無事みたい。よ、よかった~……。

続きを読む "宇宙船と日記編46遠慮無し…"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編45イカ目線

あらすじ:巨大イカの体内でゆらを発見するものの、彼女は眠り続けている。何故かイカを動かせる星庵心は、襲ってきた赤い水晶人形を咄嗟に平手打ちしてしまう。

 いつもお越し下さいましてありがとうございます。お暇なときはどうぞお立ち寄り下さい。
 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。 
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←ランキングボタンを押して下さる方、ありがとうございます~。お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編45

 赤い水晶人形から出てきた少年は、こちらが動かないのを確認すると、町田さんに声をかける。
「何でアンタがこんな所に」
「あなたがそれを言うのか」
「オレはアンタと違う!」
 特に責めてるわけでもなく言った町田さんの言葉に、過敏に少年が噛みついた。
 町田さんは少年を一瞥しただけで、言い返したりはしない。黙って、水晶人形の開いた薔薇の部分に腕を差し出す。すると、その腕につかまって、中から人が出てくる。また、一人。
 少年を含めて、あの赤い水晶人形には三人乗っていたんだ。

続きを読む "宇宙船と日記編45イカ目線"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編44赤い水晶人形の搭載者

あらすじ:ゆらを探していた星庵心は、イカの体内で眠り続けるゆらを見つけた。

 お越し下さいましてありがとうございます。初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。 
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編44

「ゆらちゃん」
 呼びかけても反応はない。ゆらちゃんは体をまるめたまま、眠り続けている。
「ゆらちゃん、起きて」
 再度呼びかけたとき、体に衝撃があった。赤い水晶人形が体当たりしてきていた。
 イカの体を倒そうとしているらしい。そのまま水晶人形がしがみつく。
「うきゃ~!」
 また奇声を上げていた。む、胸触られた~!!
 反射的に腕が動いていた。掌に軽い痛みが走る。
 ……ああっ、平手打ちしちゃった!!

続きを読む "宇宙船と日記編44赤い水晶人形の搭載者"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編43心イカVS赤い水晶人形!

あらすじ:謎の少女に囚われた星庵心は、ようやくゆらに会う機会をつかんだ。
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へいつもお越し下さいましてありがとうございます。お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします。
 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。
 『異世界剣士とさくら編1』はこちらからご覧頂けます。
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編43

 目の前に飛び込んできたのは、赤い水晶人形の右手の紐だった。
「うきゃー!?」
 思わずヘンな奇声を上げて腕で顔をかばう。ぴしりと細い痛みが手の甲に走った。
 何で赤い水晶人形が私を襲うんだ?ここ、どこ?
 後退しつつ、辺りを見渡すと、広い空間が目に入る。視界は高くて、揺れている。
 ここって、クラインさん達がイカ退治してたところだ。
 目の前に同じく後退して間合いを測っている、赤い水晶人形。あんなに小さかったっけ?
 ……いや、違う!私がイカのお腹にいるんだ!

続きを読む "宇宙船と日記編43心イカVS赤い水晶人形!"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編42約束の夢

あらすじ:絵の中にいたゆらを助けようとした星庵心は、見知らぬ少女に囚われてしまう。
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へいつもお越し下さいましてありがとうございます。お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 
 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。
 『異世界剣士とさくら編1』はこちらからご覧頂けます。
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編42

 小さな女の子を膝にのせて、大きな窓から地球を眺める。
 座り心地のいい椅子。どこかで見たことがある。
 何だろう。何かしなくちゃいけなかったんだけど……。
 小さな女の子は膝の上で寝息を立てている。
 こんな暗くて大きくて誰もいない場所にいるのは、寂しいだろう。
 女の子の体は、まるで冷えたビロードの感触。
 そこに少しずつ私の体温が伝わっていく。
 安心しきった寝顔を見ていると、気持ちが安らかになる。

続きを読む "宇宙船と日記編42約束の夢"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編41大気圏外の夢

あらすじ:ルミの描いた巻き物の絵に触れた途端、星庵心は見知らぬ場所にいた。
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へいつもお越し下さいましてありがとうございます。お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします。 
 ご興味を持たれた方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。
 『異世界剣士とさくら編1』はこちらからご覧頂けます。
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編41

 棲む者も今はほとんどいない、巨大な生体戦艦。
 溢れるほどの輝きがなくても、艦内のどこに自分がいるかは分かる。
 照明を控えるようになってからは、光を拡散せず、暗いままの通路。
 黒絹をたばねたような、神経壁。
 うねり、無数の溝が波走り、所々、情報を受容する玉が埋め込まれてある。
 それだけが、ほのかな明かりを滲ませていた。
 不可視の圧力が、体をなめらかに、目的の場所まで運んでいる。
 無音。
 長い衣の裾が、黒くたなびく。
 この寂しい生体戦艦が終の棲家になるとは思わなかった。 

続きを読む "宇宙船と日記編41大気圏外の夢"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編40絵の中の…

あらすじ:宇宙船の備品室で出会った少女ルミの、巻き物に描いた動く絵の中には、イカの腹に閉じ込められたゆらがいた。
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします。 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。
※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編40

 巻き物に描かれているのは、イカが波に戯れている姿だ。水墨のイカは、紙の中で動いていた。
 イカだけじゃない。イカの周りに描かれた波も同じだった。
 まるでモノクロの映像を見せられているような、奇妙な感覚だ。
 でも巻き物を近づけて見てみると、確実にそれは墨で描かれた線の集まりなのだ。
 そんなルミちゃんの絵の中に、ひとつだけ違うものがある。
 イカのお腹に小さくいるもの。そこだけがカラー映像に見える。
 体を抱えて小さくまるまっている人影は、間違いなくゆらちゃんの姿だった。

続きを読む "宇宙船と日記編40絵の中の…"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編39違う女の子?

あらすじ:人魚の河波と調べた備品室には、見知らぬ女の子が眠っていた。
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。
 ※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編39

 ジャージを履き終えた河波さんと、二人して顔を見合わせる。
 備品室の奥には、てっきりゆらちゃんがいると思っていたのに、実際そこにいたのは見ず知らずの女の子だった。
 十歳ぐらいだろうか。長い髪を高く結わえ上げて、ポニーテールにしたまま毛布にくるまって眠っている。
「この子知ってる。一本先の帰りの便に乗りかけて、トイレに行くとか言って下りた子だ」
 じゃあ、言葉は通じるんだ。申し訳ないけれど、起きてもらおう。

続きを読む "宇宙船と日記編39違う女の子?"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編38水の中の備品室

あらすじ:廊下に溢れ出した水の中から星庵心を救い出したのは、人魚になった河波だった。

にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。 

※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編38

 大量の水を吐き出す部屋の入り口を、人魚になった河波さんと二人して、恐る恐る覗き込む。
 部屋の中は明るかった。
 アンケートの部屋もそうだけど、照明はどこから来ているのか分からない。部屋の空気自体が明るさをほのかに含んでいる感じがする。
 河波さんは、抱えた私に頷いてから、中に滑り込む。ミケちゃんは、入り口でお留守番の体勢。見張りなのか、それとも飽きちゃったのか。あっ、あくびしてる……。大丈夫かなあ。

続きを読む "宇宙船と日記編38水の中の備品室"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編37ツッコミ人魚

あらすじ:河波と合流した星庵心は、行方不明のゆらを探しに行く。ミケが案内した先は、心がイカに捕まった廊下の一室だった。そこから再び水が流れ出す。

 初めての方は『宇宙船と日記編1』を、こちらからをご覧下さい。 
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←お立ち寄りの際や、お話を気に入ってくださった時は、この励ましのぽちっとなボタンをお願いします~。 
※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編37

 流れに飲み込まれる。口や鼻からどんどん水が入り込んでくる。上下が分からない。
 ぼやけた視界に紺色の塊が揺れている。
 その塊は、水の勢いなど全く関係なく、こちらに近付いてくる。
 紺色のそれが、私の腕をつかんだ。
『ころりん』
 耳に響く、奇妙にはっきりとした声。
 大量の泡が体を包んだ。泡は水を押しのけ、空気の膜をつくる。
 急に体の重さを実感する。足がふらつきつつも床につくのが分かった。
 喉がつかえて、飲み込んだ水を吐き出した。

続きを読む "宇宙船と日記編37ツッコミ人魚"

| | コメント (0)

宇宙船と日記編36水浸し廊下

あらすじ:宇宙船でのイカ騒ぎは河波達だけの仕業ではないようだった。クラインに気付かれる前に行方不明のゆらを探しに行く心と河波。そんでもってミケちゃん。
 
 お越しくださいまして、ありがとうございます。初めての方はこちらから『宇宙船と日記編1』をご覧下さい。お立ち寄りの際やお話を気に入ってくださったときは、ぽちっとお願い致します~。にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ←ぽちっとな。
※著作権は放棄しておりません。※転載・複製禁止です。

私の日常 宇宙船と日記編36

 アンケート部屋から出ると、相変わらず頭上は鳥居の形をした道案内のマーカーが浮かんでいた。明滅を繰り返しているけど、これって実際は本当に光っているんだろうか。
「じゃあ、ミケちゃん。今度はゆらちゃんを探したいんだけど、居場所分かるかな」
 銀豹の姿のミケちゃんは、こっくりと嬉しそうに頷くと『わたくしをつかまえてごらんなさあ~い』と波打際を走るお嬢さんみたいに、はしゃいで走り出した。
 数秒後、その走りは最高速度に到達する。時速100キロ以上。
 ほんの数秒でミケちゃんの姿は点になった。

続きを読む "宇宙船と日記編36水浸し廊下"

| | コメント (0)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »